10日に倉敷で行われたイーグルスとのオープン戦で、多和田真三郎投手が先発し5イニングを投げて2失点とアピールし、開幕時の先発ローテーション入りに向けて前進したと言っていいでしょう。おそらくあと1回投げて問題なければ「当確」と言うべきなのでしょうか。
ゲーム内容としては5イニングで7安打を許すなど、塁上を賑わせたのですが崩れずに2失点と何とかゲームを作ってくれたと評するべきでしょう。
その前週のカープ戦では3イニングで9失点とKOとなってしまいましたが、1週間でしっかりと調整してくれました。カープ戦での炎上に関しては、気温が低い状態が続いた宮崎キャンプでの調整不足と、そもそも多和田真三郎投手は良い時と悪いときがハッキリしているタイプですので、そこまでは心配していません。

ただ10日のピッチングを見ていると、制球面ではようやく安定したように感じますが、ボールの力(球威)に関してはまだまだというレベルなのでしょう。この時期の打者に対してストレートをしっかりと対応された場面が見られました。変化球はTV画面越しでもキレを感じますので、あとはストレートというところなのでしょうか。このあたりはもう少し投げ込みを行って、調整をしてくれれば問題ないと感じています。

リリーバーは高橋朋己投手の目処がついている点とニール・ワグナー投手が機能しそうな点を考えると、
クローザー増田達至投手にどう繋ぐかは別途考えるとして、心配はいらないでしょう。
ですので課題は先発ローテーションになりますが、現段階での先発ローテーションを整理してみると、開幕投手である菊池雄星投手は確定。残り5枠の争いになってきています。
これに加え、十亀剣投手が2番手、ブライアン・ウルフ投手が3番手と実績も加味するとここまではほぼ確定と見ています。



ですので残り3枠ということになりますが、まずファビオ・カスティーヨ投手のキレのあるストレートと適度に散らばる変化球は見逃せず、制球面でも苦労しないということを考えると、高い確率でローテーションに入ってくるのではないかと思います。ブライアン・ウルフ投手とセットになるかもしれませんが、良い新戦力となるでしょう。

後の2枠は、ここに出た多和田真三郎投手、高橋光成投手と言いたい所なのですが、ここがまだ決まりませんね。もちろんこの2投手が入ってくれれば良いのですが、ドラフト3位の伊藤翔投手や新加入である高木勇人投手もアピールをしてくれていて、まだ当確とは言えないでしょう。逆に言えば伊藤翔投手や高木勇人投手も先発ローテーションに入る可能性は十二分にあります。

先日小石博孝投手の好調ぶりが新聞記事になっていましたが、これだけリリーバー層が厚いチーム状況であれば、先発投手はまずは6イニングを投げてくれれば良いでしょう。もちろん菊池雄星投手や十亀剣投手のように、完投完封能力がある投手にはそれを期待しますが、今の段階でのチーム構成を考えるとそうではないと思います。
ファビオ・カスティーヨ投手も完投完封というよりはゲームメイキングをしてくれるタイプだと思っています。そこで層の厚いリリーバーと12球団屈指の攻撃力でカバーするという、今シーズンの戦い方が見えてきたように感じます。

万全を期すのであれば、先発タイプの外国人投手または去就が決まっていない投手をもう1名追加で獲得しても良いと思います。高齢がネックかもしれませんがベイスターズを戦力を戦力外となった久保康友投手やタイガースを戦力外となったメンドーサ投手など、実績のある投手に声を掛けてみるのも良いのではないかと思います。
開幕まで20日を切り、そろそろ開幕時の陣容を決めなければなりません。特に先発ローテーション重要なポジションになるので、より高いレベルでの争いを期待しています。



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