先日所沢で行われた新入団選手発表会の席で、花咲徳栄高校からドラフト2位指名を受けた西川愛也選手が内野手登録となることが発表されました。会場に訪れたファンからはどよめきがあがるなど、驚いたファンも多かったのではないでしょうか。
西川愛也選手といえば、今年8月に行われた夏の甲子園で「3番ライト」のレギュラーで、埼玉県勢初の夏の甲子園優勝に導いた選手です。やはり地元埼玉の野球ファンからは「徳栄のレフト」というイメージが強いことでしょう。私もそのように思います。



しかし指名したライオンズは、外野手登録ではなく内野手で登録しました。辻発彦監督もこの点でコメントを残していて、「ウチは外野の層が厚いですから。過去には内野の経験もあるということでね。何と言ってもまだ18歳ですから。何でも挑戦する価値はあると思っています」と語っています。
花咲徳栄高校時代も1年生では内野手登録で、後に怪我によりレフトへコンバートをされているようで、西川愛也選手からすれば、ライオンズでは「内野に戻った」と言うべきなのでしょうか。

では具体的に内野のどのポジションで育成するのか、ということになりますが、現段階ではここまでは言及されていません。やはり現段階で一番可能性が高いのがサードではないかと思います。これまでも書いてきているように、中村剛也選手が年間通じてのベストパフォーマンスは難しくなってきましたし、山川穂高選手に関してもサードの練習をしているようには見えません。そうなるとサードのレギュラーは現段階では確定的な選手が居ません。外崎修汰選手の再コンバートという可能性もゼロではないのですが、外野手として日本代表にも選出されていますし、少なくても辻発彦監督の政権の間は可能性が低いと見ています。
ここに数年かけて西川愛也選手を育成して、3年後を目処にレギュラー獲りを目指してもらうというプランが1つあるでしょう。

しかし個人的にはセカンドに調整する可能性もあるのではないかと考えています。理由は2点で、1つはサードは万が一レギュラー候補が不在という状況では外国人選手を獲得しやすいポジションであること、もう1つは浅村栄斗選手が来オフに国内FA権を取得する、という点です。
やはりセカンドという非常に細かい動きが必要になるポジションでは、なかなか外国人で埋めるという事が難しいでしょう。NPBでもセカンドを守る外国人選手は少なからず居るのですが、近年ではなかなか成功者が居ません。読売ジャイアンツではマギー選手は攻撃力の面では成功と言えるでしょうけれど、クルーズ選手は厳しかったですし、ライオンズでも数年前でしょうか、エステバン・ヘルマン選手をセカンドで起用するゲームがありましたが、結局のところ守備面での難で頓挫しています。
つまり来オフに浅村栄斗選手が国内FA権を取得する今、セカンドの後継者を構築しなければならない時期に来ているという点です。
その中で高卒1年目の西川愛也選手をファームでしっかりと鍛えて、浅村栄斗選手の後継者となるように育成するのも面白いのではないかと思います。打撃にタイプとしても左右の違いはあれど、中距離打者として重なる部分があるでしょう。

もちろん辻発彦監督のコメント通り、まだ18歳ですからこれからいろいろな道があります。そもそもまだ怪我の影響があり、状態は100%ではないようです。ですので怪我を完治させつつ、プロの体に仕上げていくことがプロ1年目の目標になるのではないかと思います。
チームとしては西川愛也選手をしっかりと育成し、浅村栄斗選手やタイガースの鳥谷敬選手のような存在になってくれることを、将来的には期待しています。




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