2017.07.10 18:00開始 at メットライフドーム
埼玉西武○5-3千葉ロッテ
【勝利投手】多和田(1勝2敗0S)
【セーブ】増田(1勝3敗18S)
【敗戦投手】スタンリッジ(1勝4敗0S)

【ホームラン】埼玉西武:外崎7号、中村19号 千葉ロッテ:なし




このゲームでは6月28日以来、約2週間ぶりの先発マウンドになった多和田真三郎投手でした。結果として6イニングを投げて98球、被安打5、与四死球1で3失点とQS達成となり、今シーズンの初勝利となりました。もちろんQS達成して初勝利ということでナイスピッチングだと思いますが、多和田真三郎投手と言うよりはチーム全体で、失点の仕方はよくありませんでしたね。
登板間隔が空いたこともあるでしょうけれど、しっかりと調整をしてこの登板に望んでくれたと思います。立ち上がりのピッチングを見て、このゲームではストレートの球威や走りがこれまでの登板とは違う、という印象を受けました。またピッチングフォーム自体も多和田真三郎投手の特徴である、股関節がしっかりと沈み込んだ状態から投げることが出来ています。ですので、球威のあるストレートが浮き上がるような軌道になり、相手打者にとっては対応しにくいボールになるでしょう。
2回表に2死から角中選手のヒットをきっかけに盗塁とバッテリーミスが絡んで、中村選手に先制タイムリーヒットを許してしまいます。中村選手のヒットも打ち取ったポテンヒットで、やはりミスが絡むとこういった流れになってしまうのですね。この点は反省材料でしょう。

また3回表も先頭の田村選手が当たりは良くありませんでしたがセンター前ヒットで出塁すると、続く1番サントス選手が試みた送りバントがフライになり、1塁線上で岡田雅利捕手がダイビングで捕球を試みますが、捕球できずにバントヒット言う形になってしまい、無死1塁2塁というチャンスを与えてしまったと言ってもいいでしょう。
また2番加藤選手も1塁線上に送りバントを決めて、1死2塁3塁というチャンスになってしまいましたが、打球処理をしたエルネスト・メヒア選手サードを確認したように、しっかりと処理していればサードでアウトにできなかったのかな、と感じます。ここは「緩慢」とまで言えませんが、少々考えさせられるプレーでした。
続く3番のパラデス選手にレフトオーバーの2点タイムリーヒットを許してしまい、0-3となってしまいます。初球のストレートがど真ん中に入り、安易なボールでした。またレフトの外崎修汰選手の守備位置も前進気味でした。セオリーとはやや異なる部分もあるとは思いますが、あまり数字が出ていないとは言え、外国人選手、2死という場面ですから、後ろに下げても良いのではと思います。

多和田真三郎投手ですが、投げているボールは素晴らしいと思います。しかしチームとしても、自身もピッチング以外の細かいミス、拙いプレーも見られました。
ただストレートの力が素晴らしかったための勝利投手だと思いますが、次回はミスを無くし、もう少し変化球の精度を上げて、これからどんどん勝ちを積み重ねていってほしいと思います。

打線に関してはどの打者もそうなのですが、ややタイミングがずれてしまって、見かけ上は良い当たりでも野手の正面に飛んでしまったり、ゴロになったりしてしまっているように思います。
3回裏2死2塁3塁での浅村栄斗選手のように、バットが折れながらもライト前に落としての2点タイムリヒットのように、タイミングが完全に合わずともしっかりと強いスイングができて、バットの出所も浅村栄斗選手の体の近いところからキレイに出ています。このようなバッティングをしていればヒットになるのかもしれませんね。

その中で代打の1打席でしっかりと結果を出してくれたのが、山川穂高選手です。4−3と1点リードの7回裏、1死2塁の場面で金子侑司選手に代わり代打で出場し、初球のスライダーを振り抜きレフトフェンス直撃のタイムリーヒットを放ちます。これで5−3となり、非常に貴重な大きな追加点になりました。バッターの山川穂高選手はセカンドを狙ってアウトになってしまいますが、これは打球が強すぎたためでしょうし、積極的なミスですのでそこまで責められるものではありません。インタービューでは走塁を反省するコメントもありましたが、本人が認識しているようなので次回以降はこのようなミスは起きないのではないかと考えていいでしょう。
代打で初球の甘いボールをしっかりと振り抜き、しかもレフトフェンスまで到達する当たりを打ってくれるということは、やはり絶好調なのでしょう。少しバットの先だった分、スタンドまでは届きませんでしたがそれでも価値のあるタイムリーヒットでした。
そして辻発彦監督のベンチワークとしても、非常に絶妙な代打起用だったと思います。辻発彦監督は1年目ということもあるでしょうけれど、比較的代打を使わないタイプかとは思います。しかしこのゲームではリリーバーの調子がやや落ちている状況で、もう1点欲しい場面、絶妙な場面での代打山川穂高選手だったと思います。

このゲームでもエルネスト・メヒア選手がやや打撃不振なような気がしますが、仙台ではホームランも放ちましたので、難しいところですね。山川穂高選手をスタメンで起用し、エルネスト・メヒア選手を代打待機という采配もあるのかもしれませんね。
仙台で嫌な形で連敗してしまったのですが、本拠地に帰ってしっかりと3連戦の初戦を取ることができ良かったと思います。明日も勝ってカード勝ち越しを決めてほしいところです。




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