2017.06.14 18:00開始 at 阪神甲子園球場
阪神○2-4●埼玉西武
【勝利投手】岡本洋介(2勝0敗0S)
【セーブ】増田(1勝2敗14S)
【敗戦投手】能見
(2勝3敗0S)

【ホームラン】埼玉西武:中村14号 阪神:なし


このゲーム先発は前回のジャイアンツ戦で今シーズン初勝利を挙げて、2勝目を目指す岡本洋介投手でした。結果として5イニング1/3を投げて78球、被安打6、与四死球2と8名ものランナーで塁上を賑わせますが、2失点で抑えて勝利投手になりました。岡本洋介投手の役割から考えるとナイスピッチングでしたし、能見投手と投げあって勝った点、高い評価をするべきだと思います。
序盤からのピッチングを見る限り、状態は非常に良さそうに思います。ストレートの球速こそ140km/hを少し超えるくらいのボールでしたが、ストレートでも勝負ができている状態でした。これは球威というよりはピッチングフォームがスライダーやカーブ、フォークボールといった変化球とストレートで全く変わらず投げていたので、なかなかタイミングも取れていないのでしょう。
このゲームではフォーシームと呼ばれる純粋なストレートは序盤はあまり見られずに、変化量がやや少ないシュートを多く投げていました。左打者のインコースから甘いコースに動かしたり、真ん中からサード方向にボールを横方向に動かしたりと、ですのでゴロでアウトがよく取れていたと思います。

しかし50球を超えた5回裏あたりは、非常に苦しいピッチングだったと思います。やはりボールが抜け始めて、コースが甘くなったところで中谷選手、鳥谷選手の連打で無死2塁3塁というピンチを迎えてしまいます。その後は俊介選手の内野ゴロで1点、梅野選手の犠牲フライでもう1点失い、4-2と2点差に迫られます。
ただ岡本洋介投手は失点しつつもアウトカウントを重ねた形になり、ここはナイスピッチングだったと思いますし、たとえヒットでなくても得点を奪う、タイガースの強さ、したたかさとも言えるでしょう。
ライオンズバッテリーの目線で少々内容を掘り下げると、このイニング3人目の打者である俊介選手まで、このゲーム通じて同じような球種の配球になっていました。
犠牲フライを許した梅野選手との対戦で、2球目にカーブを使って打者の目線を逸らして外野フライに打ち取りましたが、打者2巡目から3巡目に入った段階では、若いカウント時の球種としてカーブを今後どのくらい使えるかが先発ローテーションを守っていく上で1つポイントになるのではないでしょうか。若いカウントでカーブを使って、緩急をつけたピッチングを行っていくことができれば、2巡目3巡目で打者を目線を変えることが出来ますので、もう1イニングでも長く投げられる可能性も出てくると思います。

攻撃面ではタイガース先発は能見投手ということで、やはり苦戦が予想されました。
1回表は2死から秋山翔吾選手浅村栄斗選手の連続四球で2死1塁2塁とチャンスメイクすると、5番中村剛也選手がアウトハイのストレート系統のボールをライト前へ運び、先制点をもぎ取ることができました。ゲームとしては非常に良い流れで序盤を迎えられたと言っていいでしょう。
また打順2巡目となった3回表には初回と同じく、2死から秋山翔吾選手、浅村栄斗選手の連打で2死1塁2塁のチャンスを作って、5番中村剛也選手はまたもやアウトハイのストレート系統のボールを、右中間スタンドへ運ぶ14号の3ランホームランで4-0とリードを広げます。第一打席は打球が上がらずにゴロヒットになったボールなのですが、この第2打席ではややボールが高かった部分もありますが、打球がしっかりと上がってホームランになってくれました。
中村剛也選手は甲子園球場での初ホームランとなり、全12球団の本拠地全てでホームランを放ったことになります。また逆方向右中間へのホームランで、一番膨らみの深い甲子園球場でスタンドまで運ぶあたりは、状態の良さも伺えます。
能見投手相手のゲームで3回で4-0とリードですから、非常に良い流れの序盤でありましたし、なかなか当たりが出なかった中村剛也選手がこのゲームの全ての打点である4打点と素晴らしい活躍だったと思います。

中盤から終盤にもチャンスがあり、追加点が取れれば理想的な展開でしたが、やはりタイガースは出てくる投手のレベルが非常に高く、なかなか難しいですね。特に5回表にように先頭の金子侑司選手が四球で出塁しても、2番源田壮亮選手の打席で盗塁を仕掛けて併殺になったしまったりと、なかなか上手くいかない部分もありました。
金子侑司選手に関しては、ここのところ盗塁死が目立ちますが、まだ盗塁時のスタートのタイミングが掴みきれていないようです。ですのでまだ盗塁のタイミングとしては完璧ではないのでしょう。ただこれは何度か場数を踏まないと掴みきれないので、盗塁の数を量産するまではもう少し時間がかかるかもしれません。

2番手の武隈祥太投手も打ち込まれた昨日のリベンジをしてくれましたし、4点を守りきっての勝利という形で、タイガース相手にまずは1つ勝つことが出来ました。明日は十亀剣投手の登場ですが、何とか勝って勝ち越して、3連戦を終えてほしいものです。交流戦優勝も見えてきましたので、あと4戦全部勝つつもりで戦ってほしいものです。



※近頃多忙で、コメント返しもなかなかできずに申し訳ございません!またゲームビューも飛び飛びになると思いますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。



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