2017.06.11 13:00開始 at メットライフドーム
埼玉西武○1-0●横浜DeNA
【勝利投手】ウルフ(6勝1敗0S)
【セーブ】増田(1勝2敗13S)
【敗戦投手】今永(3勝4敗0S)

【ホームラン】埼玉西武:なし 読売:なし




金曜土曜のゲームビューは休んでしまい、申し訳ございません。
最小得点差での勝利で、本当に痺れるゲームになりました。本当にこのようなゲームを勝っていくことで、1歩1歩成長させていくことができるでしょう。
まずこのゲームの両チーム先発であった、ブライアン・ウルフ投手、そしてベイスターズの今永投手が本当に素晴らしかったと思います。特にベイスターズ今永投手に関しては私は初めて見たのですが、本当に素晴らしい投手ですね。球速以上の伸びを感じるストレート、それだけでなく緩いカーブ、スライダーとどれを取っても素晴らしかったと思います。またバッテリーを組んだ戸柱捕手は、緩いカーブの使い方と配球するタイミングが絶妙で、これも今永投手の良さを存分に引き出していた、バッテリーだけの勝負であればおそらくベイスターズの勝ちではなかったかと思います。

しかしその今永投手に対してのライオンズ打線は「これしかない」と言わんばかりの攻め方だったと思います。それは先制点を奪った4回裏の話です。打順2巡目となり1番金子侑司選手からの攻撃でしたが、その金子侑司選手、今永投手の素晴らしいストレートに空振りこそありませんでしたが、なかなか対応できずという打席でした。ストレートに差し込まれていましたが、6球目の真ん中低めへのチェンジアップかスライダーだったかと思いますが、半速球にうまく対応してレフトへのツーベースヒットで無死2塁とします。続く源田壮亮選手が送りバントを決めて、1死3塁とチャンスを迎えます。

そこで3番秋山翔吾選手の打席でしたが、追い込まれていましたがアウトコースのスライダーを引っ張り、高いバウンドのゴロになりました。おそらく転がして何とか1点というバッティングだったのでしょう。ベイスターズ内野陣は前進守備でしたが、セカンドのエリアン選手が捕球しすかさずバックホームしますが、金子侑司選手がホームベースでヘッドスライディングを行い、ビデオ判定になりますが明らかなセーフという当たりでした。
この場面、金子侑司選手のインタビューでは「迷った」という言葉を残していました。ゴロゴーというよりはバウンドした瞬間にスタートを切った形で、おそらく金子侑司選手でなければ完全にアウトというタイミングでした。
サードへ到達した際に馬場敏史コーチと何らか話し合いを行っていましたので、スタートするタイミングや状況の確認など、何らかの打ち合わせがあったのでしょう。記録上はベイスターズのミスになりますが、やはり金子侑司選手の走塁が素晴らしかったと見るべきでしょう。

このイニングでは金子侑司選手がレフトへのヒットを打った際、快足を飛ばして迷わずセカンドベースを陥れたこと、源田壮亮選手が送りバントを1球で決めて流れを作ったこと、秋山翔吾選手が難しいボールではありましたが叩きつけるバッティングで何とかサードランナーの金子侑司選手を生還させる意図を持ったバッティングをしてくれたこと、この3つが先制点に繋がったことは言うまでもありません。これは金子・源田の1番2番コンビにしかできない攻めですね。
あとは今永投手の素晴らしさとベイスターズバッテリーの素晴らしい攻めで、追加得点を奪うことが出来ませんでしたが、これは致し方ありません。特に浅村栄斗選手エルネスト・メヒア選手はバッテリーの攻めに翻弄されたと言うべきでしょう。

この1点のリードをブライアン・ウルフ投手が7イニング無失点、ブライアン・シュリッター投手が8回表を、そして増田達至投手が9回表を締めて、1-0という最小得点差のゲームを取ってくれました。ウルフ投手に関しては浅村栄斗選手が4回表にライト前ヒットの打球を好捕しセカンドゴロにしてくれたプレーも大きかったですね。
中でもクローザー増田達至投手は、一昨日に宮崎選手に逆転2ランホームランを許して敗戦投手になっています。このゲームでも2死1塁の場面での対戦となり、1発出れば逆転という場面でのまさしく同じ場面での対戦となりました。
直前の4番筒香選手に対しては、ストレートで空振りを奪うも最後は四球で歩かせてしまいます。ただこれはストレートに押されながらも増田達至投手のストレートに付いていった筒香選手の素晴らしさです。そして9回表1死1塁、宮崎選手を迎えた場面で炭谷銀仁朗捕手がマウンドに歩み寄り、内野手が集まります。そしてなんとベンチから辻発彦監督がマウンドに向かい、最後に増田達至投手に檄を飛ばす場面が見られました。
ゲーム後のコメントから「ちょっと間を取りたかっただけです。緊張した顔をしていましたが「一度マウンドに上がってみたかった」とだけ言いました(笑) みんな守っているから、お前は思い切り投げろと。」と言ったそうで、このコメントで増田達至投手の緊張がほぐれて、何となくですが宮崎選手に対する意識が軽くなったように見えたのは私だけでしょうか。

そして初球のインローのスライダーで宮崎選手を打ち取ると、増田達至投手炭谷銀仁朗捕手に笑顔で一礼し、ようやくゲームセットを迎えられたという形でした。
宮崎選手は非常に好調ですし、一昨日のこともありますし、同じような形で逆転2ランホームランを打たれてしまえばもうベイスターズとの対戦はありませんが何か嫌な形で遠征に出なければなりません。もちろん結果論ですが辻発彦監督のこのあたりの気遣いや細かな采配や、マウンド上で「一度マウンドに上がってみたかった」という選手を一見笑わせるようなコメントを残すことで、変な緊張や意識を取るという素晴らしい采配でした。ドラゴンズを率いていた落合博満監督のような采配ですね。このような気配りをしてもらって増田達至投手が打たれるわけがないと言えばそれまですが、増田達至投手も本当によく抑えてくれたと思います。

このゲームのヒーローインタビューは金子侑司選手とウルフ投手でしたが、個人的にはこの2名に加えてブライアン・シュリッター投手増田達至投手も加えてほしかったですね。「抑えて当たり前」と言われればそれまですが、1点差のゲームの最後2イニングを無失点で帰って来ることがどれだけ凄いことなのか、認識する必要はあるでしょう。
最後にベイスターズ戦はとんでもないボール球をヒットにされたり、2014シーズンだったでしょうか昇格したての打者に嫌なサヨナラ負けを食らったり、変なコースヒットがやたらと多かったり。対戦成績は良いのですが個人的に非常に嫌なカードです。ただ今シーズンに関しては初戦の逆転負けの後にしっかりと連勝することが出来て、何とか嫌なイメージを残さずに終えることができたかなと思います。
この流れで甲子園、名古屋と続く遠征を終えて、交流戦をいい形で終えることができれば、と思います。




※近頃多忙で、コメント返しもなかなかできずに申し訳ございません!またゲームビューも飛び飛びになると思いますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。



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